
ウェルビーイング経営導入の成功パターン|具体データで学ぶ社員満足度アップ戦略
✅ この記事でわかること
ウェルビーイングの定義と、なぜ今これが企業戦略で重要になっているのか
日本企業の具体的な事例とその数値成果(花王・富士通など)
導入されている施策の中身(働き方や制度、イベントなど)
成功企業に共通するポイント、そして自社適用へのヒント

ウェルビーイングの定義と注目理由
ウェルビーイングとは、「身体的・精神的・社会的な健康と幸福の総合的な状態」を指し、ただ「健康」なだけでなく「働きがいやキャリア成長・人間関係」なども含みます。
注目されている背景:
人的資本開示の義務化やESG投資の拡大で、非財務指標としてウェルビーイングが評価対象に
離職率上昇や従業員エンゲージメントの不満感増加 → 従業員満足の改善が事業継続力に直結
働き方の多様化(リモート、ハイブリッド、フレックス勤務など)やライフステージ多様性が強まり、それに対応する制度が求められている
日本企業のウェルビーイング施策事例
企業名 | 主な施策 | 数値的成果・データ | 補足・特徴 |
---|---|---|---|
富士通グループ | ・ウェルビーイングサーベイ実施(63,632人対象) | ・離職率の改善:2021年度 2.94% → 2022年度 2.60% → 2023年度 2.50% | データドリブンな分析と施策設計が特徴。Surveyを大規模で行い、定量指標を公開しており、透明性が高い。 |
花王株式会社 | ・健診・生活習慣データ・医療費データの組織別/職種別の分析(「花王健康白書」) | ・健康経営の特徴として、データ分析に基づいたPDCAサイクルを重視していることが明示されている。 |
施策の具体例
以下のような施策が両社で導入されています:
制度・制度拡充型
フレックスタイム、在宅/ハイブリッド勤務、治療と仕事の両立休暇制度など。行動変容促進型
健診/生活習慣データ提供 → 行動促進イベント(ウォーキングチャレンジなど)や食/運動/睡眠改善キャンペーン。意識・文化醸成型
ウェルビーイングサーベイや心理的安全性プロジェクトを通じて、従業員が自分のウェルビーイングについて語れる風土の形成。データ可視化・分析型
ストレスチェック、健康リスクスコア、総合健康リスク、エンゲージメントスコアなど複数指標を年度ごとに追う。富士通は大規模サーベイの回答率高く、部門別など細かい区分でデータを差分比較。花王も部門/職種別等で「健康白書」で可視化。
数値成果
富士通の 離職率改善:2021年度 2.94% → 2022年度 2.60% → 2023年度 2.50%
富士通の 総合健康リスクスコア:100 → 94 → 93(改善傾向)
花王の健診・生活習慣データを用いた改善施策、睡眠・運動習慣などの行動促進イベントを継続実施中

成功企業に共通するポイント
これらの事例から見える、ウェルビーイング施策を成功させるための共通要素は以下の通りです:
データドリブン
表面的な制度ではなく、定量的指標で現状を把握し改善を追う。富士通の離職率・健康リスクスコア・エンゲージメント指標、花王の「健康白書」など。経営層のコミットメントと組織体制
トップが宣言し、体制を整える(実行責任者・部門体制・健康経営事務局など)。花王・富士通両社ともこのパターン。従業員の声・文化作り
サーベイや心理的安全性の取り組みにより、従業員自身が「自分のウェルビーイング」を理解・語ることができる環境を整えている。施策の多角化と柔軟性
健康/メンタル/働き方/休息/生活習慣など複数領域をカバーし、個人差やライフステージ差を考慮した制度を導入。例えば富士通のキャリア・介護/育児支援制度、花王の休息/睡眠改善など。
まとめ|ウェルビーイングは未来への投資
ウェルビーイング施策は以下のような成果と可能性を持ちます:
社員満足度・エンゲージメントの向上 → 仕事へのモチベーション、創造性アップ
離職率の低下 → 採用コスト・研修コスト等の削減、組織安定性向上
生産性の改善 → アブセンティーズム・プレゼンティーズムの改善が実証されている(富士通の事例)
ブランド力・採用力の強化 → 働きやすさを重視する人材を引きつける強み
👉 自社でウェルビーイングを戦略的に進めたい方は、FiNC for BUSINESSの資料をご覧いただくと、「どの指標をまず測るか」「組織体制づくりのヒント」など具体的な設計例が得られます。
▼無料相談も承っておりますので、お気軽にお問合せください!
▼FiNC for BUSINESSのサービス資料はこちら