
PHR(パーソナル・ヘルス・レコード)とは?
人事担当者が押さえるべき最新ヘルスデータ活用トレンド
健康経営や人的資本経営が重視されるいま、企業の人事・労務領域においても「社員の健康情報」をどう活用するかが問われる時代になっています。そんな中で注目されているのが PHR(Personal Health Record) です。
この記事では、PHRの基礎知識から、人事が注目すべき理由、企業での活用ポイントまでを解説します。
PHRとは?|個人が主体となって管理する健康データ
PHR(パーソナル・ヘルス・レコード)とは、個人が自らの健康・医療情報を収集・管理し、必要に応じて活用できるようにする取り組みです。
含まれる情報は多岐にわたり、以下のようなデータが対象になります。
- 健康診断の結果
- 医療機関の受診履歴や服薬情報
- 日々の歩数や睡眠、食事、体重などのライフログ
- ストレスチェック結果やメンタルヘルスデータ
近年は政府もPHRの普及を後押ししており、「マイナポータル」や「電子カルテの標準化」などの制度整備も進められています。

なぜ今、PHRが注目されているのか?
背景には以下のような時代的要請があります。
- 健康経営の重要性が増している(企業のブランディングや採用にも直結)
- 人的資本の情報開示で、健康指標の定量化が求められるように
- 医療費の増加と高齢化社会への対策として、予防・早期介入が必要
- 働き方の多様化に対応した健康支援が必要になっている
これらを実現する鍵が、個人単位の健康データ=PHRの整備と活用にあるのです。
人事がPHRを活用する3つのメリット
- 健康リスクの早期発見
健診結果や日々の行動ログをデータとして活用することで、生活習慣病やメンタル不調の兆候を早期に把握しやすくなります。 - 個別最適な健康支援が可能に
一律の施策ではなく、「誰にどんな支援が必要か」が見えることで、アプローチの精度が高まります。たとえば、運動不足傾向の社員にだけウォーキング施策を届けることも可能です。 - 健康経営レポートの効率化
複数のデータソースをまとめてPHRとして管理できれば、健康経営優良法人の申請や人的資本の開示資料の作成もスムーズになります。
PHR活用における注意点・課題
PHRは非常に有用ですが、導入・運用には以下のポイントに注意が必要です。
- 個人情報の取り扱いルールの整備(プライバシー・法令順守)
- 社員からの同意取得と目的の明確化
- ツールやベンダー選定の慎重さ(セキュリティ・操作性・連携性など)
実務での第一歩|PHR活用に向けて人事ができること
まずは、以下のような取り組みから始めるのが現実的です。
- 健診結果のデジタル化・クラウド管理
- 歩数や体重など日常データを記録できるアプリの活用
- ストレスチェック結果の可視化と職場別分析
- 社員ポータルや健康管理ツールを通じた“本人への情報還元
PHR対応の健康管理ツールも続々登場
近年では、PHRの考え方に対応した企業向け健康支援ツールも増えています。
たとえば FiNC for BUSINESS は、以下のようなPHR活用を実現できます:
- 健診・ストレスチェック・ライフログを一元管理
- 個人にもフィードバックが届き、健康意識を高める設計
- 部署単位の傾向分析や健康経営レポート作成もサポート
まとめ|PHRは“データ×人材戦略”をつなぐ新インフラ
PHRは単なる健康管理の手段ではなく、人材戦略や企業価値向上の土台となるインフラです。
人事担当者がこの流れを正しく捉え、早期から取り組むことで、組織の健康と成果の両立を実現できるはずです。
今後、健康情報を「どう見るか」「どう使うか」が、戦略人事の鍵になる。
そんな時代に備え、PHRを味方につけましょう。
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