令和5年度 健康経営度調査票素案 変更点まとめ
今年の健康経営顕彰制度の方向性について、
2023年7月18日(火)に健康投資ワーキンググループが開催され、
今年もYouTubeにてライブ配信が実施されておりました。
大規模法人部門の内容についてまとめていきたいと思います。
目次[非表示]
- 1.申請料
- 2.スケジュール
- 3.健康経営度調査票変更ポイント
- 4.情報開示の推進
- 4.1.特定健診・保健指導の実施率の評価
- 4.2.業務パフォーマンス指標の開示
- 4.3.労働安全衛生に関する開示
- 5.社会課題への対応
- 5.1.仕事と育児・介護の両立支援
- 5.2.女性特有の健康課題
- 5.3.生産性低下防止のための取組
- 5.4.新型コロナウイルス感染症への対応
- 6.健康経営の国際展開
- 6.1.海外従業員への対応
- 7.改訂ポイント一覧
- 8.まとめ
申請料
昨年より、申請については運営元が「日本経済新聞社」へ変更され
今年も認定申請料が必要になります。
<申請料>
大規模法人部門 :88,000円(税込)
中小規模法人部門:16,500円(税込)
スケジュール
今年の調査票提出期日は、
2023年10月13日(金)17時
となっています。
健康経営度調査票変更ポイント
早速、今回のワーキンググループで出された資料について見ていきます。
今年度の健康経営制度設計について
大規模法人部門の申請での変更ポイントは3点です。
(WG資料の4点目は中小企業への普及拡大等のため)
各ポイントの詳細についてはこの後まとめますが、
認定要件としては、
「従業員の業務パフォーマンス指標及び測定方法の開示」が
ホワイト500・銘柄を目指す企業では必須の項目になってきます。
令和5年度健康経営度調査票(素案)を基にFiNCにて作成
情報開示の推進
特定健診・保健指導の実施率の評価
企業と保険者の連携(コラボヘルス)の促進のため、企業(事業主)単位の特定健診・特定保健指導の実施率を評価対象に追加。
(銘柄企業でも特定保健指導実施率は全国目標45%に届かない企業が多く、評価として問われることになります)
業務パフォーマンス指標の開示
銘柄・ホワイト500認定においては必須要件となります。
・アブセンティーイズム
・プレゼンティーイズム
・ワークエンゲイジメント
上記3つのいずれかについて、直近の実績値および測定方法を開示し、
その開示URLを回答していることがホワイト500の認定要件となります。
どれぐらいの企業が測定・開示しているのかについては、3月WG資料でまとまっております。
大規模法人部門申請の約3,000社中25%ほどの企業で、測定結果を開示されていました。
労働安全衛生に関する開示
国際的な開示基準の動向等を踏まえ、
労働安全衛生・リスクマネジメントの開示状況についても問われます。
(来年度以降は必須要件となる可能性も検討されております)
社会課題への対応
仕事と育児・介護の両立支援
仕事と育児・介護の両立支援について、適切な働き方の実現を問う設問と
両方取り組むことを認定要件に追加されています。
女性特有の健康課題
女性の健康課題に関する認知向上のための取組状況を問う設問(Q56)及び行動変容促進の取組を問う設問(Q57)について、
両設問への回答をもって認定要件とされています。
(昨年までは、いずれかの該当)
生産性低下防止のための取組
生産性低下防止のための取組として、新たに、花粉症及び眼精疲労に対する具体的な支援が追加されています。
新型コロナウイルス感染症への対応
5類感染症への移行を踏まえ、インフルエンザ等を含む感染症対策を問う設問へ統合されます。
健康経営の国際展開
海外従業員への対応
健康経営の国際展開の検討のため、
評価には含まれないものの、
海外駐在員や、現地法人で雇用されている社員の健康増進、健康課題への対応等を把握するため、新たに設問が追加されています。
改訂ポイント一覧
今回の改訂ポイントについて、
評価基準のどこに該当する部分か、調査票の設問番号・備考をまとめたものが下記になります。
まとめ
今年度からホワイト500認定については、従業員パフォーマンス指標及び測定方法の開示が
必須となりました。
非財務情報の開示が進む中、より情報開示を促しつつ、健康投資に伴う効果を発信することで、
健康経営の普及にも一役買うものと感じています。
その他、労働安全衛生・リスクマネジメントの開示状況について、
来年度以降は必須要件となる可能性も検討されており、認定の為の条件が変わってきています。
今回は、素案の為、最終的な調査票ではありませんが、
社外への公開等 今から対応できる点などありましたら、進めていかれることをお勧めします。
健康経営優良法人の申請・調査票対応
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