🔰 そもそもストレスチェックとは？｜人事が押さえておくべき基礎知識

ストレスチェック制度は、労働安全衛生法の改正により2015年12月から義務化された制度です。
従業員のメンタルヘルス不調の予防を目的とし、企業は以下の対応を行う必要があります。
※常時50人以上の労働者を雇用する事業場が対象

▼ 制度の基本的な流れ

• 年1回、全従業員にストレスチェック（質問票）を実施
• 本人に結果をフィードバック
• 高ストレスと判定された従業員には、医師面接を希望する権利がある
• 面接の結果に応じて、企業は必要な就業上の措置を検討・実施

▼ よくある質問
Q. 実施は強制？
　→ 企業には実施義務がありますが、個人の受検は任意です。
Q. 結果は企業に通知される？
　→ 本人の同意がなければ、企業は個人の結果を見ることはできません。
Q. なぜ組織分析が重要？
　→ 匿名で集計した結果を部署ごとに分析することで、「職場の構造的ストレス要因」を特定しやすくなります。

🌟 令和6年版：ストレスチェック動向まとめ＆人事が取り組むべき改善ポイント

公益社団法人 全国労働衛生団体連合会（全衛連）による令和6年のストレスチェック統計（匿名化済・約140万人分）から、現場で特に注目すべき点と改善のヒントを解説します。

１．高ストレス者の割合は依然高水準。医師面接は進まず

• 約1,395,000人のうち、高ストレス者は全体の約14.7％に達しています（男性14.7%、女性も類似）。

• しかし、実施された医師面接はそのうちわずか1.5％と非常に少ない水準です。

• 「希望者全員が面談できていない」実態が浮き彫りになっており、早期対応の仕組み強化が急務です。

対策アイデア：
医師面談キャパシティの確保、面接の簡易フロー整備、面談の社内ポータル化による申し込み率向上。

２．組織単位の「職場評価」は7割強が導入済

• 96機関中、約72％が部署単位の職場分析（ストレス傾向）を活用しています。
• 「職場評価結果」は衛生委員会での話し合い用として提供されており、課題抽出に役立っています。

対策アイデア：
職場ごとに「負担感の高い部署・年代」を特定し、改善アクションを定期検討。ウェルビーイング委員会との連動も検討しましょう。

３．上司・同僚のサポート不足が“健康リスクの最大要因”

• 「仕事量」「裁量権」よりも、上司や同僚からの支援不足がストレス反応と強く結びつく傾向が明らかに。
• 特に「同僚のサポート」は、疲労感・抑うつ感・身体症状との関連も大きい模様。

対策アイデア：
チームビルディング、ラインケア研修、同僚によるピアサポート制度など、職場毎の“つながり強化”に力を入れることが重要です。

✅ 人事が押さえるべき改善ポイントまとめ

🛠 FiNC for BUSINESSのストレスチェック対応機能

従業員のメンタルヘルス対策に向き合う企業において、FiNC for BUSINESSは以下の機能で実務負担の軽減と対策の質向上を支援します。

💻 オンライン実施・結果表示
　スマホやPCで簡単にチェックが実施でき、従業員本人へもアドバイス付きでフィードバック。

📊 部署単位での可視化分析
　職場ごとの結果傾向や高リスク部署をグラフで表示し、改善施策の優先順位付けに活用できます。

👥 面談対応の案内機能
　高ストレス者に対し、医師面談や相談窓口を自動案内。進捗や未対応者もダッシュボードで確認可能。

🚀 運用サポート体制
　導入支援から法令対応、運用定着まで専任スタッフが伴走。人事労務のご担当者さまの負担を軽減します。

🏁 まとめ｜“可視化×対応フォロー体制”で職場改善へ

令和6年の調査からは、高ストレス者の人数だけでなく、組織・人間関係の課題が見えてきています。

人事労務担当者としては、面談体制の強化、部署別分析、支援体制の整備に加え、デジタルツールを活用した継続的なフォロー体制の構築が重要です。

まずはストレスチェックを活用して職場の“見える化”を図り、組織のウェルビーイング向上に向けた一歩を踏み出しましょう。

📩【メンタルヘルス対策の実務支援もご相談ください】

ストレスチェックから面談体制構築まで、法令対応と改善アクションを包括的にサポートします。