社名 :サッポロホールディングス株式会社
事業内容:酒類事業、食品飲料事業、不動産事業他
URL :https://www.sapporoholdings.jp/company/aboutus/
美野:やはり「コロナ禍により、社会全体の働き方が加速して変化している」と捉えています。いかにその変化をプラスに生かせるのか、“成果を創出するには”
ということを考えながら、変化に上手に乗ることが重要かと思っています。当社の従業員に対しても、現在在宅勤務を推奨しています。今後は時間や場所・
コミュニケーションについて何を前提とするのか、中期的な視点での検討を進めています。
※コロナウイルス感染拡大防止を鑑みて、オンラインでのインタビューを実施しました。
美野:やはり適正な危機感に基づくスピード意識はあがっていますね。我々サッポログループは、日本で初めてビヤホールという業態を立ち上げた※経緯があり、
これまで外食の場で飲むことを楽しむ文化を生み出した自負があります。ただ今は、この状況が一変するような状況です。何をどうすればこの文化を守り、
発展できるのか、当社の事業を成長させることができるのか。そして、我々が過去文化を生み出したように、いかに新しい価値を提供できるのか、
『攻め』の姿勢が重要と思っています。
※サッポロホールディングス調べ
美野:健康経営を本格的に始めた2017年当初より、「経営ビジョンの実現には、従業員が心身ともに健康で、元気にイキイキと新しいことに挑戦できる状態が
不可欠」という考えを持っています。当グループにとって最大の財産は『人財』、この考えは過去から変わりません。
人財の健康が経営ビジョン実現の土台である、そんな想いをもって健康経営に取り組み始めました。
また、当グループはお酒やソフトドリンク・スープ・味噌など、お客様が口に入れるもの、心身の健康維持増進に資する商品の提供を行っています。
だからこそ、その商品を創る・売る私たち従業員が健康であることが、商品イメージの向上やブランド力向上につながると考えています。
単に心身の健康が最適な状態を目指すというのではなく、その先の実現したい経営課題を見据えながら取り組む必要があると思っております。
美野:『頑張る人をとても応援する姿勢』があるからかもしれません。
私自身、採用面接の時にこの姿勢を感じたことが、入社の決め手となりました。
今でもさまざまな機会に感じています。こういった人への想いが風土として
あるからこそ、人こそが財産という考え方が浸透しているのだと思います。
美野:もちろん山のようにあります。まずは、本格的に健康経営を取り組むときに健康という点において『守り』から『攻め』というスタンスに変えるのが
一番課題でした。
『守り』という点で、もちろん法令順守の観点は大切ですが、健康ということをいかに意識的に捉え、より良い状態にできるのかということを考えたとき
に、法令遵守だけではなく、積極的に『攻め』の姿勢を取るというのは重要だと思っています。ここが大きなキーポイントでした。
『プレゼンティーイズムの改善』はまさに『攻め』の取組であり、元気にイキイキと新しいことに挑戦する従業員を増やす取組です。
また、取り組む上で “3step”あると考えていて、それは“知る⇒仕掛ける⇒変える”です。ただ、この1stepである“知る”というところで、まず課題を感じていま
した。具体的にはグループ各社の状況、体制やそれぞれが抱える課題の現状や、他社の実情も把握できていないところからのスタートでした。
美野:そこは、確信していますよ。何より、まず姿勢ですね。御社は我々のことを
“取引先”というよりは“同士”としての感覚をもって頂いていると感じています。
このような感覚でご一緒に取り組めていることを有難く感じています。
特にAIのパーソナライズという点は御社の強みではないでしょうか。
当社だけではなかなか出来ないカスタマイズ施策が可能になっています。
また、仮説の段階から面白がって頂き、前向きにアイディアを出して頂ける点
も “仕掛ける”という点において大変有難く、伴走する仲間であるという感覚を
もっております。
美野:一つ取り上げるとすると、自分自身が健康であると感じている従業員が増えているという点です。FiNCウェルネスサーベイの設問に『主観的な健康感』が
ありますよね。このスコアが改善してきています。言葉の通り、回答する従業員一人ひとりが良い状態だと感じていることを表しているわけで、
“自分は健康である”という思いは、日常の業務のなかで、ここは頑張り時!という時の力や新しいことに挑戦することに通ずると思っています。
まさにプレゼンティーイズムがあがってきているのではないかと感じています。
美野:人財の成長やブランド力向上に向けて健康経営に取り組んでいるわけですが、そのためにも『守り』から『攻め』、いかにプレゼンティーイズムを改善
させるのかということへの期待は高いと感じています。意識が変化し、行動が変わる、そして習慣化していくには継続した取組が必要です。
だからこそ、当社の取組は“良い習慣化”に重きを置いています。そのためには“仕掛ける”前の“知る”精度をあげることが重要です。
これまでは、ストレスチェック・ウェルネスサーベイ・従業員意識調査とバラバラに実施していたものを統合しました。これにより分析の精度を高め、
仮説の質をあげ、よりプレゼンティーイズムの改善にフィットする仕掛けが展開できるのではないかと考えています。
美野:健康経営で何を実現したいのかの共通認識をグループ各社と持つこと、そしてどのぐらいインパクトが期待できるのか定量的にも示すことは、
決断の大きな後押しになったと思います。もう1つは、グループ会社との継続した対話という過程も重要だと考えています。ビジネスのスタイルや事情が
各社異なるからこそ、各社関係者との対話には時間を掛けています。
結果として、行動が変わるよう取組を推進する必要性の認識が共有できているのではないかと思います。
美野:やはりゴールは人財の成長とブランド力向上、そこに向けてまずは“いかに従業員一人ひとりがイキイキと働けるか”です。
全従業員が前向きにエネルギッシュに挑戦してもらえる状態を目指したいと思っています。
特に直近1年となると、禁煙促進が大きなテーマだと思っています。お酒とタバコはつきものとイメージされる方も多いかと思います。
確かに、喫煙率は正直高めです。タバコがもたらす本人・周囲への健康への影響を考えると、やはり禁煙促進が必要であると考えています。
“生涯大好きなお酒を飲み続けられる”ことにもつながるのではないかと思っています。 現在『2022年には就業時間内の完全禁煙』を目指しています。
毎月22日の“スワンの日”から始め、事務所の喫煙場所閉鎖・縮小、社用車の完全禁煙と段階的に進めています。なぜ禁煙を促進しているのか、
理解を深める取組を継続し、より働きやすい・成果をあげやすい環境にしていくことがプレゼンティーイズム改善につながると思っています。
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