株式会社コジマの導入事例

コジマの健康経営
〜心身の健康増進を実践し、笑顔であふれる職場に〜

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ワークショップ、健康アクションなどの取組みの全体像

2019年に女性活躍・ウェルネス推進室を立ち上げ健康経営への取り組みを開始し、2022年に健康経営戦略マップを策定いたしました。
「従業員の物心両面の満足度を向上させ、どの世代でも笑顔であふれる職場」を目指し、
「仕事への熱意や活力の向上・健康問題の改善による業務パフォーマンス向上」への健康投資を推進しております。


事業内容:家庭電化製品および電気製品の販売および修理・工事
URL:https://www.kojima.net/corporation

健康経営を始めたきっかけ

大野:弊社では、従業員の高齢化と働き盛り(特に30代)の層が極端に少ないのが
   課題と考えております。特に、従業員の高齢化に伴うパフォーマンスの低下に
   対する対応は急務であり、従業員が年を重ねても健康でイキイキと働いていく
   ためには健康経営が必要だと考え、取り組みを始めました。

interview-01

健康経営についてコジマ様で取り組まれていることを教えてください

大野:まず1つ目は、健康診断の充実です。以前はバス検診での法定検診を行っておりましたが、現在は病院・クリニックでの検診に変更し、更に
   年齢や性別によって一般検診・付加検診・がん検診など検診項目を追加しています。また、健康診断の結果を管理する健診管理システムを導入し、
   さらに保健師を採用したことで、診断結果に基づき健康課題のある従業員への介入が細やかに行えるようになりました。

   従業員に対してのアフターフォローも保健師を中心として幅広く対応できるようになってきました。今後は健康診断結果の分析から、
   従業員に必要な対策を見つけ出し、健康でイキイキと働いてもらえるための取り組みを進めていきます。

   2つ目は、FiNC様のお力を借りながら、アプリを利用した健康増進プログラムを実施しています。
   本プログラムでは、ウォーキングイベントの実施や、体組成計を配布し自身の体重を計測し、
   意識づけすることによるBMIの数値改善の取り組みを行っています。

   3つ目は、ストレスチェックの結果分析から、まずは本部内で自部署の問題解決のための対策を検討し実行することを目的にワークショップを開催しました。
   直近では更に参加対象者を拡大し、各店舗の店長を集めて自店舗の分析を行い、課題に対する改善案を策定し実行の上、
   それらがどのように効果があったかまで検証することを行いました。

2つ目に挙げられた健康増進プログラムについて
今回2回目の開催となりますが、実施内容を教えてください

大野:2回目となる今回は管理職だけではなく、本部では係長職以上、店舗に関しては店長代理以上の約800名が参加しました。
   内容としては、参加者のチーム分けを行い、チームごとにウォーキングの歩数を競い合い、それと並行して、体組成計での体重測定や食事などの記録管理を
   行いました。体組成計に関しては、ウォーキングイベント参加者へアプリと連動するものを配布しました。実施期間は2か月間です。
   ウォーキングイベントを実施するに伴い、開始前と開始後での歩数を調査したところ、
   本部参加者で約1,800歩、店舗参加者で約700歩ほど歩数が増加したことがわかりました。
   またBMIは、全体の1/3※2が体組成計で体重を定期的に測っており、その中の約53%の方のBMIが改善(平均減少率2.7%)しており、
   大変良い結果が出た2ヶ月でした。

※1全体参加者808名中、アプリ初期設定完了率98%・体組成計連携完了率91%
※2開始前後の体組成計データが取得できた対象者が242名

参加者からのお声があればお聞かせください

大野:体組成計を配布したことによって、体重の変化が面白くて毎日体重を見るようになったという声や、一つ手前の駅で電車を降りて歩いたり、
   少しでも多く歩いて自宅に帰ろう、会社に歩いて行こうとか…次はいつウォーキングイベント開催しますか?などの声ももらっています。
   また、コミュニケーションツールとしてとても役に立っていて、今まで会話がなかったところでも、何歩歩いた?など、
   ちょっとした会話のきっかけになっています。

今回の健康増進プログラムに関して、保健師の立場から感想をお聞かせください

interview-02

盛島:体重計さえもないという方もいましたが、会社から体組成計を配布したことで、
   今回の健康アクションプログラムの説明をスムーズに行うことができ、
   普段の保健指導にも良い影響が出たと思います。
   また保健師として、従業員の方にもっと積極的に参加して欲しいという気持ちが
   より強くなりました。
 

今後の目標はありますか?

大野:健康経営戦略マップで掲げていることでもありますが、BMI値の目標数値は
   平均25以下を目指しており、数値の改善につながる行動ができれば良いなと
   考えています。

BMI25以上の従業員割合減少の目標に向け、保健師として達成に向けてどのような点で
改善が必要とお考えですか?

岩田:直近で改善して欲しいと思うことは血圧ですね。もちろん体重を減らしていただくことにより、血圧を下げることにも繋がります。
   私たちが関わる人達は通院するレベルの方たちなので、医療へ繋ぐことの方が優先にはなってきます。
   その人数が減ってくれば、予防の方に注力できると思います。

医療行為が必要な方への対応はもちろん、今後を見据えた際には「予防」も必要かと
思います。今後の施策で何かお考えのことはございますか?

大野:今後の目標としては、e-ラーニングやセミナーを活用し、ヘルスリテラシーの向上に努めたいと考えています。
   今まで有所見ではなかった方が、年齢とともに有所見者になってきているということがここ数年の健診結果の数値で見えてきたので、
   保健師が介入していない方々にも予防のための知識を学んでいただく環境と時間を作っていくことが大切だと考えています。

ワークショップなどを通じて職場環境改善への取り組みをされていますが、
具体的にどのようなことを実践されているか教えてください

大野:店長と従業員の1on1ミーティングを行い、困っていることや不満などを
   ヒアリングし、それらの解決のために本部とも相談しながら店舗改善を進めて
   います。
   一部の店舗では、休憩スペースが狭いという声をもとに、休憩室改装を実施して
   いました。従業員の声に耳を傾け改善行動をすることで、職場環境もよくなり、
   従業員の満足度向上にもつながりました。

次回に向けたお考えがあれば教えてください

大野:今回は、店長側からのみの改善後状況のヒアリングとなっているため、
   次回は受け手側となる従業員の声も拾う体制を構築し、双方の観点を大切にして
   取り組みを進めたいと考えております。

各施策を実施にあたり、22年より関係者を増やして体制を一新された背景を教えてください

大野:やはり経営層の巻き込みがとても重要だと思っています。人事だけで取組むのではなく、会社全体として人的資本経営を絡めてアクションを起こす
   ためには、関係部署の方々にも理解を得ながら進めていくことが重要だと感じたからです。

上記による変化があれば教えてください

大野:健康診断1つをとっても、今まではあまりこれといった反応はなかったものが、健康経営を開始し保健師が介入することで、
   少しでも健診結果の数値が悪いと、「これってどういうこと?」という問い合わせが増えました。 特に経営層の方々は自らの行動を変え、体現していく
   という機会が増え、周りにも影響を与えていると思います。
   保健師が2名体制で積極的に介入することで健康に対しての意識が高まり、声をかけてもらえる機会も増えました。

保健師のお二人が入社されて約1年半、当時の印象をお聞かせください。
またより頑張ろうと思う瞬間があれば教えてください

岩田:入社時は、体制が未成熟である点や従業員自身の健康意識が低いというのは課題に感じました。
   課題はあるものの入社時から一貫して、どんどん良くして行こう!という思いは変わらないです。

 盛島:私たちが入社するより前からFiNC様にはサポートを頂いておりましたが、私のこれまでの経歴の中でも健康経営の推進に携わるのは初めてでした。
   1つの戦略に向かって短期・中期・長期と計画し、行動することはすごく勉強になりました。
   また、現在では経営陣が健康経営を理解し、真剣に取り組んでいる風土がありますので、私たちももっと頑張っていこうと感じています。

今後、さらに注力されたい目標などがあれば教えてください

大野:有所見者に対して二次健診の受診勧奨を保健師に対応してもらってはいますが、病院を受診するかどうかはご本人の判断になってしまうため、
   二次健診の受診率をどう高めていくかが今後は課題だと考えています。また、有所見ではない方への啓蒙活動も推進していくという2軸の取り組みが重要
   だと考えています。
    そのほか従業員の3割が喫煙者ということもあり、喫煙者に対して禁煙の施策を投じて会社として禁煙を促進していく必要があると考えています。
   様々な取り組みを通じて、従業員のヘルスリテラシー向上を目指していきたいと考えております。

これまでも現場の声を重要視されてきましたが、今後もその思いは変わらず大切にされて活動へ反映していきたいという思いでしょうか?

大野:やはり店舗で働く従業員が主軸の会社なので、店舗の声を拾うことは大変重要だと思いますし、その考えは全く変わりません。
   店舗から健康経営に携わってくれている方も多いのですが、店舗を離れて日が経つと課題感が見えにくくなってきていることも実際問題としてあるので、
   店舗の生の声をいただきながら改善を繰り返すことが大切だと考えます。

最後に従業員に対する"想い"があればお聞かせください

大野:私は、コジマで働く従業員が健康寿命を伸ばして、長く健康でいきいきと活躍して欲しいと思っています。今、高齢化は社会全体の問題だと理解しております。今後は60歳を過ぎても働く方が増えてきます。体に不調を抱えて、最大のパフォーマンスを発揮できない状態で働くというよりは、60歳を過ぎても健康な状態で元気に活躍して欲しいと思っています。その為にも健康寿命を伸ばしていくきっかけになるような活動をしていきたいと思います。

岩田:健康づくりは、ご本人がやる気になり取り組まないと進まないことが多いのが現状です。弊社の従業員は法定項目以外の健康診断受診項目やウォーキングイベントなど、会社が健康維持のための後押しをしている状況もありますので、自分のためだと思ってどんどん活用できるようになればいいなと思っています。 現在保健師として、1人ひとりの対応はできていますが、全体に働きかける啓蒙などは人事の力が大事になってきますので、まずは経営陣がお手本になっていただいて、従業員の皆さんが自覚を持ちコジマで働けてよかったと思えるように取り組んで行けたらいいなと思っています。

盛島:私が産業保健をやりたいと思ったきっかけは、皆さんが健康で働いているのが1番大事だなと看護師の時に感じたからです。弊社では職場が笑顔で溢れるということを目指しており、「皆さんが健康で楽しく仕事ができること」がとても大事だと思います。 どんなに頑張っていても人は病気になってしまうことがありますが、フィジカルが健康でもメンタル不調に陥ることもあります。弊社はダイバーシティも推進しており今後は様々な方が活躍していくと予想します。どんな人でも働きやすい環境を作って行けたらいいなと思います。 そのためには一人一人が健康であることが何よりも大事ですので、啓蒙をはじめヘルスリテラシーの向上を行い、外部からみた時に弊社の従業員は健康意識が高いね!と思ってもらえる取り組みができたら良いと思っています。 若手従業員にとっても健康診断・二次健診を受けるのが当たり前となり、さらに困ったことがあった場合は上司に相談できる環境があれば、彼らが中堅社員になった時に、現在よりも会社としての健康状態が良くなっていると思います。

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